教会のビジョンと賜物の関係
2019-08-25


それから、イエスは、すべての町や村を巡って、会堂で教え、御国の福音を宣べ伝え、あらゆる病気、あらゆるわずらいをいやされた。
                 マタイの福音書 9章35節                                    
 前回まで奉仕における賜物について学びました。一人一人の賜物が生かされるのは教会の働きを支える奉仕ですが、教会がどのような働きを進めるかは、教会に与えられたビジョンに基づいていると言えます。茨木聖書教会は使徒の働きに登場するアンテオケ教会をモデルとするビジョンを持っていますが、そのビジョンを確認し、私たちの賜物が生かされる奉仕がどこにあるのかを考えることは大切なことです。
 茨木聖書教会の初代の日本人牧師である、吉持章師は「アンテオケ的センター教会を目指して」(1)の中で、教会の基本理念をマタイ9章35節とし、アンテオケ教会の理想的な教会像を目標に、以下の宣教ビジョンについて説明しています。「1.まず、各信徒の賜物が何であるかを見い出し、2.これを教育と訓練によって旺盛化し、3.全信徒が、その賜物にかなった奉仕の場へと任命され、派遣され、4.御体なる教会を組み上げ、5.世のあらゆる必要に対して、与える愛の手を差しのべ、6.キリストの花嫁なる教会を時代の中に輝かしめ、7.失われた人々に救いと慰めと祝福をもたらし、8.ただ神にのみ栄光を帰する教会たることを目的とする。」アンテオケ教会に倣って、神さまが一人一人に与えられた賜物から始めるという理念は、現在の教会の奉仕と働きに対する考え方の基礎になっていると言えるでしょう。
 教会35周年の2000年には、アンテオケ教会を目標とするビジョンに沿って、「アンテオケ2000プラン」が発表されました。その中では、アンテオケ教会を模範とすることが目的宣言文の中に明記され、アンテオケ教会に倣い、6つの働きを柱として教会形成を行うことが説明されています。今年(2019年)は、55周年の2020年に向けて、教会のビジョンを確認し、再確認、更新する年となります。次回から、「アンテオケ2000プラン」に書かれている「6つの働きに」ついて一つ一つを確認し、私たちに与えられた賜物が生きる、神さまに用いて頂く場所について考えさせて頂きましょう。(笠川路人)
(1) 茨木聖書教会創立20周年記念誌「ピスガ」13頁

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