平和を求める
2025-03-23


いつになったら、あなたがたはその話にけりをつけるのか。まず理解せよ。それから語り合おうではないか。 
                   ヨブ記18章2節

 ヨブ記18章は、ヨブの友人シュアハ人ビルダデが話し始めます。ビルダデの最初の発言はヨブ記8章に記されています。ヨブ記8章の冒頭はこのように始まります。

いつまで、あなたはこのようなことを語るのか。あなたが口にすることばは激しい風だ。
                   ヨブ記8章2節

 ビルダデの主張が似通っていることを感じます。ヨブ記8章では「いつまで」と語り、ヨブ記18章では「いつになったら」と、「時間」の流れについて触れています。その視点でビルダデが発言している章を読み比べると、もう一つ興味深い特徴を見つけることができます。ヨブ記8章の節の数は22、ヨブ記18章は21、そして3回目のビルダデの発言が記されているヨブ記25章は、たった6節だけです。つまりビルダデは、「いつまで」「いつになったら」と時の流れを気にしていますし、その発言も短いことから、「せっかち」「短気」な性格だったのかもしれません。
 さらにもう一つビルダデの「せっかちさ」「短気さ」を感じさせられるのは、語り掛けている対象の広がりです。ヨブ記8章では「あなたは」とヨブひとりに語り掛けているのに対して、ヨブ記18章では「あなたがたは」とヨブとヨブの周りの人たちに語り掛けています。ヨブだけでなく、ヨブの友人テマン人エリファズも、ナアマ人ツォファルも、パッとしないことにビルダデがイライラしているようにも感じます。そしてそのような視点でビルダデの3回目の発言が記されているヨブ記25章冒頭を読むと、なるほどと思わされます。

主権と恐れは神のもの。神はその高い所で平和をつくられる。
                    ヨブ記25章2節

 「せっかち」で「短気」なビルダデは、イライラしてしまう自分のことも含めて最終的に「神さまからの平和」を求めています。私たちも、ビルダデほど「せっかち」「短気」ではないにしても、日々の歩みの中でイライラする時もあることでしょう。その時はビルダデのように「神さまからの平和」を求めるようにしましょう。
                               (吉持日輪生)

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