ルツとマリア
2021-01-24


ルツは姑に言った。「おっしゃることは、みないたします。」こうして、彼女は打ち場に下って行き、姑が命じたことをすべて行った。
 彼(ボアズ)は言った。「あなたはだれだ。」彼女(ルツ)は言った。「私はあなたのはしためルツです。あなたの覆いを、あなたのはしための上に広げてください。あなたは買い戻しの権利のある親類です。」 
    ルツ記 3章5〜6節、9節

 ルツ記3章に記されているルツの姿は、どこかイエスさまの母となったマリアの姿と重なります。

 マリアは言った。「ご覧ください。私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおり、この身になりますように。」すると、御使いは彼女から去って行った。              ルカの福音書 1章38節

 ルツも、マリアも、自らを「はしため」と認め、かつルツにとっては、日々の生活の困難さという厳しい現実を受け入れ、またマリアにとっては突然の妊娠という、やはり予想もしていない厳しい現実を受け入れています。神さまの恵みは、そのような厳しい現実にあらがうのでもなく、受容し、あきらめるのでもなく、前に進んでいくところに注がれていくのでしょう。
 そしてこのような信仰者の姿が、イエスさまの系図の中に、ルツは異邦人として、マリアはユダヤ人として、組み入れられていることも大きな意味を感じます。
 2021年を歩んでいる私たちも、今、厳しい現実の中に置かれています。しかし、この現実、この現状を受け入れつつも、あきらめるのではなく、祈りつつ、知恵を出し合いつつ、前に進んでいくところに、神さまの豊かな恵みが注がれていくのです。今週も、その神さまに期待して歩んでいきましょう。                       (吉持日輪生)

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