怒りと赦しの関係を知る
2019-04-14


互いに忍び合い、だれかがほかの人に不満を抱くことがあっても、互いに赦し合いなさい。主があなたがたを赦してくださったように、あなたがたもそうしなさい。              コロサイ人への手紙 3章13節       

 「怒り」と「赦し」には深い関係があります。「怒り」という感情が起こるたびに、私たちは「赦し」という課題に直面します。表面上は、怒りを引き起こした侵害に対して、赦しを宣言しても、心の中には怒りの感情が残ることがあります。もし、私たちが「怒り」という感情に対して、正しく向き合い、「怒り」が引き起こす諸問題を解決したいと願うならば、人間の罪に対する神さまの「赦し」を知る必要があります。神さまの価値を侵害し続けてきた人間に対して、神さまは御子イエス・キリストの十字架の死による贖いを通して、その罪を完全に赦してくださいました。この罪の赦しによって神さまの怒りと裁きから救われることは福音であり、恵みです(ローマ人への手紙5章9節を参照)。そしてこの救いを、信仰をもって受け取った者に対して語られるのが、コロサイ人への手紙3章13節のみことばです。
 「主があなたがたを赦してくださったように、あなたがたもそうしなさい。」と言われても、神さまと同じように他人を赦すことは到底できないと思います。特に「怒り」という感情を抱えると、「赦せない」状況が続くのはしばしばです。しかし、覚えるべきことは「赦せない」課題を抱える私たちをも、神さまは赦して下さり、「互いに赦し合いなさい」と励まして下さっている事実です。そして「赦し」はその人を愛することの実践であることを覚える時に、「怒り」という課題を抱える度に、私たちが愛と赦しの実践を深く学ばせて頂く機会になるということです。「怒り」を通して自己理解を深め、「赦し」を通して、他の人を愛するという歩みをさせて頂きましょう。(笠川路人)

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