ひとみのように見守り、御翼の陰にかくまわれて
2017-01-15


イスラエル人の全会衆を、氏族ごとに父祖の家ごとに調べ、すべての男子の名をひとりひとり数えて人口調査をせよ。           民数記1章2節

 「民数記」は、書名通り「民の数を記す」ところから始まります。しかし、当時のイスラエルの民全員の人数を数えたわけではありません。上記2節にある通り「すべての男子」の人口調査であり、さらに18節を読むと「第二月の一日に全会衆を召集した。そこで氏族ごとに、父祖の家ごとに、二十歳以上の者の名をひとりひとり数えて、その家系を登記した」とありますから「20歳以上」の人口調査であったことがわかります。また20節を読むと「イスラエルの長子ルベンの子孫は、氏族ごと、父祖の家ごとの、その家系の者であって、ひとりひとり名を数えられた二十歳以上で軍務につくことのできるすべての男子であった」とあることから、「軍務につくことのできる」人の人口調査だったこともわかります。つまりまとめると「20歳以上で軍務につくことのできるすべての男子」の人口調査でした。そしてその人数は、「60万3550人」(46節)であったと記されています。
 さてこの「約60万人」という数字が、多いのか少ないのかですが、現在の日本の自衛隊が約23万人(防衛省発表、2016年3月末)と考えると、その2.6倍の軍隊を持つ集団は、当時の近隣諸国にとってとても脅威に感じたことでしょう。
 創世記に記されているヨセフの時代、最初にエジプトに入ってきたヤコブ一族の人数は70人(出エジプト記1章5節)でした。神さまは、このヤコブ一族をエジプトという大国の懐に抱かせながら、約60万人の軍隊を持つ国へと導かれたのです。長い歴史を通して現わされたくすしい神さまの御業です。
 「私を、ひとみのように見守り、御翼の陰に私をかくまってください」(詩篇17篇8節)。今週も、この神さまに信頼して歩みましょう。(吉持日輪生)

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