20150510 いのちを救うために
2015-05-10


今、私をここに売ったことで心を痛めたり、怒ったりしてはなりません。神はいのちを救うために、あなたがたより先に、私を遣わしてくださったのです。                         創世記45章5節

いよいよヨセフ物語もクライマックスです。ヨセフは、兄弟たちに「私はヨセフです」(創世記45章3a)と自分の名前を伝えます。声を上げて泣くヨセフに、ただただ驚いて、ことばの出ない兄弟たちの姿が記されています。兄弟たちの驚きは、目の前の人物がヨセフだということだけではありませんでした。文字だけでは伝えきれない点なのですが、もう一つの驚きは、これまでエジプトのことばを話していたヨセフが、いきなりイスラエルのことばを使い、自らの名を名乗り、通訳を経ないで直接ことばを掛けていることでした。
上記の聖書箇所だけでなく、その後もヨセフは感動的なことばを続けます。「それで神は私をあなたがたより先にお遣わしになりました。それは、あなたがたのために残りの者をこの地に残し、また、大いなる救いによってあなたがたを生きながらえさせるためだったのです。だから、今、私をここに遣わしたのは、あなたがたではなく、実に、神なのです」(創世記45章7〜8節a)。繰り返し出てくることばは、「あなたがたより先に」「救うため」「大いなる救いによって」などです。
この神さまの御業は、私たちが与っているいのちの救いにも当てはまります。神さまは私たちが「救われるため」、私たちが「大いなる救いに」与るために、私たちよりずっとずっと先にイエスさまをこの世に遣わして下さり、十字架に付けられ、贖いの死と復活をなし遂げさせてくださったのです。
さて今度は、私たちの順番です。今、あなたが直面している苦しみ、困難は、実は次の世代のいのちを救うため、大いなる救いに与るためです。あなたをその苦しみ、困難に導かれたのは、あなたの欠点でも、他の誰かでもありません。ただただ神さまによるのです。その神さまと今週も共に歩みましょう。

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